2022年4月2日更新
【教育】-【学部講義】
科目名 | 対象 | 開講時間 | 場所 | 教員数 |
基礎無機・物理化学 | 公大・医学部 医学科 1年生 |
前期・月・1 | 821 | 1 |
基礎無機・分析化学B | 公大・工学部 都市学科 1年生 |
後期・水・1 | 830 | 1 |
基礎物理化学B | 公大・理学部 化学科以外 1年生 |
後期・金・1 | 820 | 1 |
分子科学基礎 | 市大・理学部 化学科 再履修生 |
集中講義 | 遠隔授業 | 1 |
基礎無機・物理化学 公大・医学部医学科 1年生 前期 月・1 ●お知らせ
●授業概要 基礎無機・物理化学では,物質を原子・分子のレベルで眺め,その基礎的な構造と変化を学び,化学で必要とする物質観を身に付ける.主な内容は,原子・分子の電子構造,化学結合,軌道の混成,分子の構造,分子1個の性質から分子集団としての物質の構造と性質,エンタルピーとエントロピー,反応速度,酸化還元反応,化学平衡などである. ●到達目標 基礎無機・物理化学では,原子・分子レベルで物質の基礎的な構造とその変化についての講義を行い,化学で必要とする物質観を身に付けることを目標とする.具体的な到達目標は,以下のとおりである. (1)原子軌道の特徴を理解し,周期表の成り立ちを説明できる. (2)分子軌道の概念に基づき,酸素の常磁性を説明できる. (3)混成軌道を使って基本的な分子の形を説明できる. (4)熱力学の諸法則に基づき,化学物質の自発的な変化を予測できるようになる. (5)一次反応を定量的に取り扱えるようになる. ●授業内容
●評価方法 レポート点の合計(120%)と期末試験の得点(100%)の積が60%以上であることを単位修得の最低基準とする. ●履修上の注意 教科書の各回で指定された範囲を一読してから受講すること.毎回練習問題を配布するる.定期試験には主にレポート課題の類似問題を出題するので,解けるようにしておくとよい. ●教科書 「基礎からわかる無機化学」初版第3刷,西本右子・小棹理子,丸善 (2017).(同じ初版でも刷が新しい方が誤植が直っているので注意が必要。) ●参考文献 「大学初年級でマスターしたい 物理と工学のベーシック数学」第2版,河辺哲次,裳華房 (2018).(化学でも必要となる数学がわかりやすくまとめられている。) 「ベーシック無機材料科学」辰巳砂昌弘・今中信人 編,化学同人(2021).(生体材料についても解説されている。ただし高学年向け。) |
基礎無機・分析化学B 公大・工学部都市学科 1年生 後期 水・1 ●お知らせ
●授業概要 この講義では,分析化学の基礎について学ぶ.分析化学は,物質の分離,精製,検出,同定,定量などの方法論を研究・開発する学問分野である.毎回の講義では,分析化学の基礎として,測定値の有効数字の取り扱いについて学ぶ.また,化学反応を理解する際の基本となる反応の熱力学側面について理解を深め,特に溶液中の酸塩基平衡,濃度平衡,錯形成平衡に関する熱力学的な取り扱いに習熟することを目指す. ●到達目標 ・有効数字の取り扱いを習熟し,実験で得られる数値データの確からしさを判断できるようにする. ・溶液内で生じる様々な化学平衡について,その成り立ちを熱⼒学に基づいて統一的に理解する. ・特に酸塩基平衡,錯形成平衡について,定量的な取り扱い手法を理解する. ●授業内容
●評価方法 レポート点の合計(120%)と期末試験の得点(100%)の積が60%以上であることを単位修得の最低基準とする. ●履修上の注意 教科書の各回で指定された範囲を一読してから受講すること.毎回練習問題を配布するる.定期試験には主にレポート課題の類似問題を出題するので,解けるようにしておくとよい. ●教科書 「分析化学 (化学はじめの一歩シリーズ5)」,角田欣一・渡辺 正,化学同人 (2014). ●参考文献 「基礎 分析化学」新訂版,宗林由樹・向井 浩,サイエンス社 (2018). |
基礎物理化学B 公大・理学部化学科以外 1年生 後期 金・1 ●お知らせ
●授業概要 この講義では,高校で物理を履修していない学生にも理解できるように,熱,仕事,温度,状態量,可逆過程と不可逆過程,エントロピーなど,熱力学における基本的な概念を解説しながら,論理的な思考力を養う. ●到達目標 熱力学の概念を正しく理解し,定められた環境の中に置かれた系が自発的に変化して平衡状態に達する法則を扱えるようにする.熱力学第一法則と第二法則,自発変化の方向の取り扱いを修得し,熱力学データを定量的に扱えるようする. ●授業内容
●評価方法 レポート点の合計(120%)と期末試験の得点(100%)の積が60%以上であることを単位修得の最低基準とする. ●履修上の注意 教科書の各回で指定された範囲を一読してから受講すること.毎回練習問題を配布するる.定期試験には主にレポート課題の類似問題を出題するので,解けるようにしておくとよい. ●教科書 「基礎物理化学ー能動的学修へのアプローチ」初版第五刷,勝木明夫・伊藤冬樹・手老省三,三共出版 (2021).(同じ初版でも刷が新しい方が誤植が直っているので注意が必要.) ●参考文献 「大学初年級でマスターしたい 物理と工学のベーシック数学」第2版,河辺哲次,裳華房 (2018).(化学でも必要となる数学がわかりやすくまとめられている.) |
分子科学基礎 市大・理学部化学科 再履修生 集中講義 ●お知らせ
●科目の主題 自然科学において数学は必須の道具である.ミクロな原子・分子から気体・液体・固体といったマクロな物質の創成,物性の理解や制御を目指す化学においても,これは例外ではない.しかし,専門科目で学ぶ事項を理解するためには,高等学校相当の数学に加えて新たな知識も必要となる.例えば,分子の形や対称性を記述するには,ベクトル,行列,三角関数に加えて逆三角関数を利用すると便利である.また,原子・分子や固体中の電子の振る舞いは,物質に応じた2階偏微分方程式を解いて得られる複素関数によって記述される.実験結果も種々の統計的手法を用いることで,より詳しい解析が可能となる.本講義では,化学全般で必要となる基礎的知識を幅広く学習する. ●授業の到達目標 以下の項目に関する基礎知識を習得し,基礎およびやや発展的な問題が解けるようになることを目標とする.さらに,化学とその関連分野における応用例について学ぶ. 波動,複素関数,ベクトル,微分・積分,一階常微分方程式,行列と行列式,ベクトル解析 ●授業内容・授業計画
●事前・事後学習の内容 事前学習 講義内容を完全に理解するためには,予習が必要となる. 事後学習 毎回の講義にて学習した項目に関する演習問題を解くレポートを課す. ●評価方法 1. 評点 レポート点 = 130%満点 (2参照) 定期試験 = 100点満点 (3参照) 評点の計算方法(1点未満は切り上げ) 定期試験が92点以上の場合 「定期試験のみ」か「レポート点×定期試験」のうち高い方 定期試験が92点未満の場合 「レポート点×定期試験」 2. レポート点 全13回 毎回8–10問程度の問題を解いて提出 全問考えて解答していれば(不正解でもよい) 3点/回 間に合わなかった,未提出,未完,計算未記載など 0点/回 全13回なので最高39点 13回の合計点を30で割った値をレポート点とするので,レポート点は最高1.3=130% 3. 定期試験 25問×4点/問 = 100点 レポート課題の類似問題を出題 4. 評価の例 レポート点 = 30/30 = 100%の場合 定期試験92点 → 評点92点でS 定期試験80点 → 評点80点でA 定期試験72点 → 評点70点でB 定期試験60点 → 評点60点でC 定期試験56点 → 評点56点でF レポート点 = 39/30 = 130% の場合 定期試験72点 → 評点94点でS 定期試験48点 → 評点63点でC 定期試験44点 → 評点57点でF(不可) レポート点 = 26/30 = 86.66%の場合 定期試験92点 → 評点92点でA 定期試験72点 → 評点63点でC 定期試験68点 → 評点59点でF(不可) 5. 再試験 評点(=レポート点×定期試験の点)が60点未満の受講生には再試験を課す. 内容は定期試験と同形式で,やや難易度の高い問題. 「レポート点×再試験の点」が60点以上であれば評価をCとする. ●受講生へのコメント 日本語の話者は日本語で思考するので,日本語を磨くことでよりよい考察やコミュニケーションが可能となる.グローバルな科学の世界では,同様に英語を磨く必要がある.そして,自然界との対話には数学が強力な道具となる.日本語,英語,数学いずれも,使いこなすには多大な努力が必要であるが,それに見合った見返りがきっとある.数学を特別なことと思わずに,言葉と同様「習うより慣れろ」で,化学の修得に活用してほしい.受講生からの質問・コメントはいつでも歓迎する. ●教材
●定期試験 2022年8月3日(水) 1限(予定,他の科目と重複する場合は調整) 場所 未定 内容 レポート課題の類似問題を出題 教科書,ノート等参照不可 |